
前回大好評だったbudori松本さん×ケイナ編集長のデザイン談義。早速、後編がスタートです!
●モノの根底にある「ストーリー」の重要性
松本さん(以下:松):最近、モノの裏側にあるストーリーってすごく重要だなと感じます。デザインはもちろん、現在商品やブランドのブランディングも仕事のひとつなので、つくり手の想いがちゃんと伝わればいいなって。前回ケイナ編集長がおっしゃっていたように、ただかっこいいとか、何となくオシャレとか...そういうところに目がいきがちだけど、作っている人がどんな想いで作ったかが使う人に伝わって共感してもらえると嬉しいですね。
Keina(以下:K):「これ愛情溢れ出ちゃってるよね~!」みたいな商品ありますよね。そういうモノに出会えたときは本当に嬉しくなります。例えば最近だと、民芸品がかわいくて仕方ない。
こけしとかダルマとか、昔はあまり興味なかったんですけど、おじさんが一生懸命こんなに手の込んだ作業をして1つ1つ丁寧に作っているんだなぁって考えると、もう愛おしくって。「古くさいな」と子供の頃は思ってたものが、大人になって見てみると意外といい!だから民芸館とか子供の頃は存在自体を知らなくても、大人になってから行くとこれがまた面白いんですよね。
松:1つ1つ丁寧に作られているっていうのは愛情を感じますね。そういうのが伝わってくるデザインって、すごくいいですよね。
K:毎回殻を破ってる感じ、わかります!私も箱庭専任になるまではクライアントから発注されたものがメインだったけど、今は毎日同じ仕事がなくて、常に新鮮な気持ちでいられます。イベントとかワークショップとか「箱庭のガッコウ」とか...今までやったことのない仕事がたくさん増えました。デザイナーという職種を飛び超え、企画、取材、写真、イラスト、編集など本当に様々なことに携わり、毎日が実験みたいな感覚。今、一番いい環境で働けていると思います。
K:同感です!コミュニケーション力ってすごく大事ですよね。WEB制作をやっている人って、パソコンとにらめっこする時間が長いせいか、コミュニケーション上手な人があんまりいないんです。口下手っていうか、自分の世界に閉じこもりがちというか...。でもWEB制作って人のこと考えることが必要な仕事だと思う。そもそも、それを使う人のために作っているから。外へ出掛けて、誰かと話してみる、SNSや新しいサービスを使ってみる。単純なことだけど、それによって作るデザインもまた変わってくるような気がするんです。海外に足を運んでみるのもオススメですね。WEBの世界は、海外の方が技術が進んでいることが多いので、きっと刺激をもらえるはず。あと、WEBじゃないところにも目を向けたり、つくることを続けることも大事。「箱庭」もつくり続けてきたからこそ、今があるので。
松:専門知識やスキル向上のほうばかりに意識がいってしまいがちだけど、実はこういう部分が将来的に活きてきますよね。だから「自分には特別なスキルやセンスがないから」と諦めるのはまだ早い。そういうものは後からしっかりついてきます。
K:あ、そうだ。最後に1ついいですか(笑)。自分が使えるツールを増やすことを意識してみるのもいいと思うんですよ。+αのツールがあれば、モノづくりの幅がグッと広がります。私の場合、イベントや紙のデザインもすべてツールの1つ。Photoshopでいうツールボックスの鉛筆やブラシみたいなイメージです。本業はWEB制作だけどアナログも得意とか、本業はプロダクトデザインだけどワークショップも開けるとか。そうやって使えるツールを増やせば仕事の幅も広がるし、両方のスキルをMIXしてもっと面白いモノが作れるんじゃないかな。
松:1つ1つ丁寧に作られているっていうのは愛情を感じますね。そういうのが伝わってくるデザインって、すごくいいですよね。

●デザインの仕事をやっていて良かった!と思う瞬間
松:budoriでの仕事は、常に新しいことをやらせてもらえるので、毎日自分の殻を破ってる感じがしてます。自分の殻をやぶることを楽しく感じられるようになったのは、budoriに入ってからなんですけどね。以前の仕事は主にクライアントがいて、デザインするにもブランドの世界観は既に決まっているので、どうしてもその中でできる範囲でというのが前提でした。でも今担当している「KINO」は自社の製品なので自分たちの思いを、ものを通して伝えられる。K:毎回殻を破ってる感じ、わかります!私も箱庭専任になるまではクライアントから発注されたものがメインだったけど、今は毎日同じ仕事がなくて、常に新鮮な気持ちでいられます。イベントとかワークショップとか「箱庭のガッコウ」とか...今までやったことのない仕事がたくさん増えました。デザイナーという職種を飛び超え、企画、取材、写真、イラスト、編集など本当に様々なことに携わり、毎日が実験みたいな感覚。今、一番いい環境で働けていると思います。

●これから、やってみたいこと
松:「KINO」は、"KINOつくる先生"を募集します。自宅や地域のイベントでワークショップを開催したい方を集めて、カトラリーのつくり方やワークショップの開き方をお教えします。ちなみに講師は私です(笑) そういう、自分で仕事をつくりたい方のサポートに力を入れていきたいと思っています。講座は春から開講する予定。今からすごくワクワクしています!
●将来デザイナーを目指している人へ
松:技術を磨くことはもちろんですが、それ以上に"人との繋がり"が大事だと思います。人との繋がりからお仕事が生まれることも多いので、色んな場所に出掛けて、色んな人に会ってみるのがいいんじゃないかなと。行ったことがない所へも積極的に飛び込んでみると、新しい出会いや発見がきっとあるはず。それと、人と会うための"下準備"も大事。これは先輩に教わったことですけど。初めて会う人とちゃんとお話できる知識や礼儀とか。そういったコミュニケーション力や会話の引き出しがないと、思うように話せない場合があると思うんですよね。とにかく自分の世界だけで満足するのではなく、どんどん広げていくことが大切だと思います。K:同感です!コミュニケーション力ってすごく大事ですよね。WEB制作をやっている人って、パソコンとにらめっこする時間が長いせいか、コミュニケーション上手な人があんまりいないんです。口下手っていうか、自分の世界に閉じこもりがちというか...。でもWEB制作って人のこと考えることが必要な仕事だと思う。そもそも、それを使う人のために作っているから。外へ出掛けて、誰かと話してみる、SNSや新しいサービスを使ってみる。単純なことだけど、それによって作るデザインもまた変わってくるような気がするんです。海外に足を運んでみるのもオススメですね。WEBの世界は、海外の方が技術が進んでいることが多いので、きっと刺激をもらえるはず。あと、WEBじゃないところにも目を向けたり、つくることを続けることも大事。「箱庭」もつくり続けてきたからこそ、今があるので。
松:専門知識やスキル向上のほうばかりに意識がいってしまいがちだけど、実はこういう部分が将来的に活きてきますよね。だから「自分には特別なスキルやセンスがないから」と諦めるのはまだ早い。そういうものは後からしっかりついてきます。
K:あ、そうだ。最後に1ついいですか(笑)。自分が使えるツールを増やすことを意識してみるのもいいと思うんですよ。+αのツールがあれば、モノづくりの幅がグッと広がります。私の場合、イベントや紙のデザインもすべてツールの1つ。Photoshopでいうツールボックスの鉛筆やブラシみたいなイメージです。本業はWEB制作だけどアナログも得意とか、本業はプロダクトデザインだけどワークショップも開けるとか。そうやって使えるツールを増やせば仕事の幅も広がるし、両方のスキルをMIXしてもっと面白いモノが作れるんじゃないかな。


KINOへや
岩本町駅から徒歩5分ほど、松本さんが所属する「budori」の隣にある「KINOへや」。床や壁、棚や椅子に至るまで、すべて東京で育った木材(すぎ、ひのき、さわら、もみ)を使用。黒板やプロジェクターが常備されており、ワークショップやイベントスペースとして使うことができます。
岩本町駅から徒歩5分ほど、松本さんが所属する「budori」の隣にある「KINOへや」。床や壁、棚や椅子に至るまで、すべて東京で育った木材(すぎ、ひのき、さわら、もみ)を使用。黒板やプロジェクターが常備されており、ワークショップやイベントスペースとして使うことができます。