
ナマステ!箱庭キュレーターの小夏です。
今回は引き続き、ネパールでのトレッキング後編をお届けします。
雪山を目指して行くと、木々もだんだんと少なくなり、やがて雪道になりました。
通り過ぎるにつれて高山植物も姿を変えていきます。
上を目指していても、途中には一山を越えていくほどの大きなアップダウンがあり、
そう簡単にはたどり着けないよー!っとアンナプルナの山から言われているみたい...。
夕立も重なって、心が折れる時もありました。
6日目、ゴール地点手前のマチャプチャレベースキャンプにさしかかると、これまでとはまるで違う景色が広がっていました。


雲が近い。空気も薄い気がする。
だいぶ高いところへやってきたと思い上を見上げると、まだまだ高い山がいくつもそびえ立っていました。
目指しているのは8000m級の山々のちょうど半分のところ。
きのうまでたくさん見ていた虫や鳥たちも、ここにはいません...!
そしてここまでくると、胃袋の相棒ダルバートも破格の値段です。笑
そんな環境の中にも山小屋はあって、暖かい飲み物やベット、シャワーも用意されています。
もちろんそれを提供するために、ここに住み込んで働いている人たちも。
今まで色んな有り難みを実感してきたつもりだったけれど、
この時ほど感じたことはありませんでした。
ここに橋をかけてくれて、温かいご飯を作ってくれて、
私のゆっくりなペースに付き合ってくれて、どうもありがとう!
暖かい陽射しをくれて、洗濯ものを乾かしてくれて、太陽ありがとう!

あらゆる存在があって、今自分が過ごせていることが痛感できる。
ベースキャンプを目指すのは決して自分だけの挑戦ではありませんでした。
そんな思いを噛み締めて、マチャプチャレからアンナプルナベースキャンプを歩きました。
つらく長い道。
息が上がって、10mおきに立ち止まってしまいます。
それでも、顔を上げるとさっきとはまた違う風景が広がっていました。
それを何度も何度も繰り返して、やっとアンナプルナベースキャンプに到着!


ついに来たんだ!
これまでのトレッキングで出会った全てもの、人にありがとう!
この時は本当にそんな気持ちでした。
ベースキャンプから登頂を目指す人たちにとっては、ここはスタート地点。
私たちはやっと"スタート地点"に来れたんだ!
一緒に登った仲間は、来年から就職する人とこれから就活を始める人です。
私にとっても、ここは一つの区切りになるだろう場所。
それぞれのスタート地点を意識することができた。
同時に、2人とはトレッキング中にたくさん話をしてきたので、
それまでの色んな思いが込み上げてきました。
長い旅の中の10日間の旅。
自然や人とこんなにもというほど向き合って、たくさんの恵みを感じられました。
体はボロボロになったけれど、豊かな気持ちになれました。
山の中の色んな物語を通り過ぎて、たどり着いた先には
とても10日間とは思えないほどの体験が待っていました。
おしまい。
◆箱庭キュレーター

小夏 / 旅人
3年半のOL生活を経て、2014年1月より世界の手しごとでつながる旅をテーマにした旅ブログsommarをスタート。
島好きで、学生時代より国内外の色んな島に足を運ぶ。
世界のローカルな地域で続く手しごとやデザインを学ぶ"世界一周 手しごと巡業の旅"の様子を更新中。
sommar | 世界一周 手しごと巡業の旅 | Twitter:@conatool