こんにちは、箱庭編集部です!
本日ご紹介するのは、専門スクール"バンタンデザイン研究所"が
恵比寿の街で始めた都市型コミュニティワークショップ「エビスキャンプ」。
人と人、クリエイターとクリエイターをつなげる場として2013年12月にスタートしました。
バンタンデザイン研究所と言えば専門スクールですよね。
この「エビスキャンプ」にもキャンプ以外にキャンパスという意味を含んでいるそう。
キャンプのように皆で一箇所にカジュアルに集い、
キャンパスのような学びの場所でクリエイティブを体感する。
そんな狙いがあるんです。
音楽、映画、アート、写真、デザイン、ファッションなど
毎月様々なジャンルのクリエイターをゲスト講師に招いた
参加無料のワークショップを開催しています。
直近では2月26日(水)に、日本を代表するロック・フォトグラファー
"クボケン"こと久保憲司さんを迎えたワークショップが開催予定です。
久保さんは今までにイギリスの音楽誌「NME」「MELODY MAKER」はじめ
国内では「ロッキングオン」「クロスビート」「ミュージック・マガジン」などでも活躍中!
そんな一線で活躍しているクリエイターの話が無料で聞けちゃうなんて...!
早い者勝ちなので気になる人は早めに申し込んでおくことをオススメします。
過去にはストレイテナーやTHE BAWDIESなど人気アーティストの
オフィシャルライブやアー写を担当するフォトグラファー橋本塁さんや
元チャットモンチーの作詞家兼ドラマーの高橋久美子さんなど
様々な人がゲスト講師として登場しました。豪華な顔ぶれ!
今回はそんな話題の「エビスキャンプ」を立ち上げた
バンタンデザイン研究所の影正さんに
誕生背景やこれからのお話を聞いてきました。
―エビスキャンプを立ち上げた背景を教えて下さい。
エビスキャンプを立ち上げた理由は2つあります。
1つ目は、恵比寿という街を昔のように活性化させたいという気持ちから。
恵比寿って90年代は「MILK」というクラブがあったり
「恵比寿ガーデンシネマ」というミニシアターがあったりして
カルチャーが栄えた街だったんです。オシャレな子も多かったですね。
でも2007年に「MILK」がなくなってから、どんどん恵比寿の街から
若い子が減っていった。そういう時代背景を間近で見ていて、
もう一度恵比寿を活性化させたいと思ったのが理由です。
2つ目の理由は、若い人たちがカルチャーに触れられる場所を
作りたかったというのがあります。
僕はプライベートで長年DJをやっているんですけど
クラブから生まれたカルチャーって今まで結構多かったと思うんです。
クラブには新しい出会いや発見があったり、
アートや音楽やファッションも色んな刺激を受け合う場所。
でも5年ほど前からクラブカルチャーって徐々に衰退してきているなぁと感じていて。
例えば今はJPOPナイトみたいな最初からジャンルが固定されたイベントが人気で、
お客さんは新しい発見を求めていないんですよね。
でも僕は、そもそもクラブってDJが流してる曲をそこで偶然知ったり
"発見"があるのがおもしろいと思っていて。
だから色んなカルチャーに触れることができる場所を作りたかった。
―実際にどんな講座が開かれているんですか?
参加者は20代の方が大半ですね。フォトグラファー橋本塁さんの講座では
将来フォトグラファーを目指しているという学生も多かったです。
例えば去年の12月に大阪のレコード屋「FLAKE RECORD」の店長さんに講演をしてもらったんですが、
「高円寺にレコ屋を開きたいからアドバイスがほしい」という具体的な質問をする方もいましたね。
「FLAKE RECORD」は個人でやっている小さなお店だけど
「アナタが死ぬ前までに訪れるべき魅力的な世界のレコード店 27選に選ばれたほどすごくいいお店。
バンドマンやアーティストにめちゃくちゃ愛されている。
"街のレコード屋は普段どんな仕事をしているか"ってちょっと気になるけど
知り合いじゃないとなかなか聞けないじゃないですか。
だから実際に話を聞ける場を設けようと。
参加する人は仕事なのか人生なのか、はたまたモノづくりのアイデアなのか...
とにかく何かのヒントを探しにくる人が多いです。
―エビスキャンプ以外のイベントも行っているとお聞きしましたが?
はい。「ナカメキノ」という映画上映イベントを中目黒で定期的に行っていて、
バンタンデザイン研究所 映画映像学部の学生達が上映をサポートしたり
バンタンゲームアカデミーがスタジオを提供するなどの支援をしています。スタートしたのは2013年1月。
最近だと先月「メイジーの瞳」「きっと、うまくいく」などを上映しましたね。
このイベントではただ映画を上映するだけじゃなく、
映画解説者や役者さんを呼んでトークショーを行ったりもしています。
中目黒も昔は恵比寿以上に活気があったし、
アーティストもクリエイターもとにかく人が集まってた。
でも駅前に大きなビルが出来はじめた頃からかな、どんどん街の元気がなくなってきて。
「エビスキャンプ」「ナカメキノ」ともに、その街に活気を取り戻したいという気持ちから生まれたものです。
―今後やりたいことを教えて下さい。
色んな人と色んなおもしろいコンテンツをやりたいですね。
"キャンプ"という名がつくからには課外活動も視野に入れてます(笑)。
あとはやっぱり、恵比寿のお店や企業と一緒に町おこしプロジェクトができたらなと思います。
―最後に「クリエイティビティを磨くコツ」を教えてください!
「人との出会い」にすべてのヒントがあると思います。
何か始めたいと思ってインターネットでどれだけ情報を集めても
人に会わないと何も変わらないし実現できない。
ネットの世界だけじゃなくて人と直接会ってアイデアを交換し合う、
光るクリエイティブとはそうやって生まれるものじゃないでしょうか。
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