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「お互い選ぶモノに間違いはないと思える。だからブレずに続けていられるんだと思います」

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STOMACHACHE.

STOMACHACHE.(ストマックエイク)

名古屋を拠点に姉のノブエさん、妹のトモエさんの2人で活動する姉妹ユニット。父親の仕事の関係で幼い頃から様々な土地を転々とし、徳島に住んでいた頃は父親が自ら建てた暖炉&サウナ付きの家で暮らす。
2004年頃にSTOMACHACHE.として活動を始め、ZINE制作や雑誌「GINZA」や「Casa BRUTUS」へのイラスト寄稿、展示会、ショップ店内のドローイングなど様々な活動を行っている。


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WE ARE STOMACHACHE!

箱庭(以下:h):お2人は、小さい頃どんなお子さんだったんですか?

トモエ(以下:ト):割と大人しいほうだった気がします。盲腸で入院したり、体が弱かったのかな。


ノブエ(以下:ノ):そうそう。あと、私たちの父親が牧師だったので色んな土地を転々としていました。私は徳島県で生まれて、生後2カ月でフィンランドに引っ越して2歳くらいまで海外で過ごしました。帰国してからは滋賀、大阪、兵庫など色んなところに住みましたね。


ト:転校してから一週間くらいで引っ越したこともあるんですよ。
STOMACHACHE.

h:一週間!? 伝説の転校生ですよね。「あの子は一体何だったんだろう...」って(笑)。

ト:そうなんですよ。

ノ:私はシャイというか恥ずかしがり屋だったので、あまり積極的に話しかけるほうでもなかったですね。5人兄弟なので家に帰ればみんながいて楽しかったし。

ト:特にノブエとは歳が近かったこともあって放課後もよく一緒に帰ってました。のぶえちゃんの授業が終わるまで学校で待っていました...一番長い時間を一緒に過ごしている存在かもしれません。性格は、最近は「似てないね」って言われることが多くなってきました。でも好きなモノや趣味趣向、価値観はすごく似ています。服の趣味も似ているから、たまにシェアしたりも。

STOMACHACHE.

h:じゃあ一緒に活動するうえで、意見対立はない?

ト:ほとんどないですね。例えば、私たちはイラストを共同で制作することもあるんですよ。私は人物を描くのが苦手だから、背景は私が描いてのぶえちゃんにその中の人物を描いてもらったりすることもあります。私自身は建物や機械的なものを描くのが好きなので、お互いの得意な部分を組み合わせるというか。

h:スゴい!お互いを信頼できないとなかなかできないことですよね。ZINEもそんな風に?

ト:ZINEは2人で描いたものをごちゃ混ぜにしています。基本的にはページ毎にそれぞれが自由に描くんですけど、たまにイラストを私が描いて文字をのぶえちゃんが加えたりもしますよ。

ノ:ZINEの中でイラストに添えている言葉は、英和辞書を暇なときにパラパラと読んでいる時に見つけた気になる文章だったりします。メモしてある文章の中から、イラストに合わせた時におもしろいなと思ったものを選んで添えています。

STOMACHACHE.

h:友達同士で一緒にやるという選択肢もあった中で、姉妹でユニットとして活動することにしたのはなぜ? あと、姉妹だからこそ良かったことはありますか?

ト:良かったことは...とにかくケンカすることはほとんどないよね。

ノト:ケンカしたら冷戦みたいな感じだけど(笑)。

ノ:友達だから姉妹だからっていう違いはあまりないんですけど、やっぱり一番長い時間を一緒に過ごしてきたから意思疎通が図りやすい。お互いがお互いに、選ぶものや作るものに"間違いがない"という安心感、信頼感はあります。それでも自分が思っているのと違うなということがあっても、友達同士だったら気を遣ってなかなか言いにくいけど、姉妹だからはっきり「これは違うんじゃないか」と言い合える。

h:なるほど。お2人は通っていた学校も同じだったんですか?

ト:はい、高校も大学も同じです。一番上のお姉ちゃんが大阪の工芸高校という専門科の高校に通っていて。何だかすごく楽しそうだったんですよ。だから私たち2人も同じ高校に進みました。大学もみんな同じ愛知県の芸大で。私はデザイン専攻で入り、2年生からはメディア領域という何でもやっていい領域に属していました。

ノ:私は陶芸が専攻だったので、今回の個展でも陶器の作品を展示しています。美芸大時代、私もトモエもボサボサの髪でTシャツにジーパン、穴の開いたスニーカーを履いてよく学校に行っていました。そしたら、知らないうちに一部の人たちの間で"オルタナ姉妹"と呼ばれていました(笑)。それで、今回の個展にも"オルタナ姉妹の秘密基地"というキャッチコピーをつけました。

ト:あと、11/30の"肉まんの日"っていう企画は芸大時代の芸祭で肉まんを作って販売していたのがキッカケです。一番上のお姉ちゃんが芸祭で肉まん屋をやっていてそれを受け継いだんですけど、ちゃんと皮から作っています。去年のROCKETの日替わり企画で何かフードをだしてくださいと言われたときに「私たちに作れるものって言ったら肉まんくらいしかないな。」って(笑)。そのときの肉まんが好評で、ROCKETスタッフの方に今回も是非おねがいします!と言われて40個限定で出すことになりました。

STOMACHACHE.

h:色んなことを知っている&できるということで、モノ作りの幅が広がりますね。すでに様々なことをやってらっしゃるお2人ですが、これからやってみたいことはありますか?

ト:ZINEは今までも作ってきたけれど、今度は雑誌を作ってみたい。周りに写真を撮っている人やデザイナーなどおもしろい人たちがたくさんいるので、そうやって周囲の人たちを巻き込んで作れたらいいなと思っています。

h:では最後に、箱庭読者にメッセージをお願いします!

ト:"続けること"が大切、だなぁと思います。好きなことをコツコツと続けていれば何かが起こるかもしれない。あと、私たちは割と友達や知り合いを通じて活動の幅が広がっていったので、色んな人との出会って繋がりを広げることもすごく大切だと思います。自分たちの世界観や作品を「いいね!」と言ってくれる友人が知らないところで広めてくれていたり。楽しんで続けていけば、きっといいことがあるはずです。

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