こんにちは!箱庭編集部です。
本日は、工場見学シリーズです!勝手にシリーズ化してみました(笑)
さてさて、MOMO nuturalさんの岡山工場取材から約2ヶ月。
工場レポート記事に関する反響をたくさん頂き、今後もいろんな工場(製造現場)へ行くぞ!と
意気揚々としておりましたら、なんと、お声がかかったんです。
それは...菅原工芸硝子さんの展示会
『Sghr New design preview
2013』での出来事。
素敵な作品を見させて頂いていたら、
「工場の見学に来られませんか?」とのお誘いが...!
「はい! ぜひ!」とふたつ返事で決定。
しかも、「ガラス作りの体験とかもできますか?」とオプショナルツアー的なお願いもしちゃいましたが、快諾して頂きました。
という訳で、4月のポカポカ陽気の中、九十九里にあるスガハラガラスさんの工場へケーナ編集長と行ってきました!
パーキングの奥に見えるのが、工場の建物です。ガラスを溶かす釜は、2Fにあります。
ガラスを溶解するツボです。通称"ネコツボ"と言われています。海外では珍しく、
見学に来られる海外のガラス職人さんも驚くそうです!
白い粉は、ガラスの原料です。スガハラさんでは、この原料に、割れたガラス(写真右)も一緒に溶かして
材料を生成するそうです。エコです!
中央に10個のネコツボからなる溶解炉があります。もちろん暑いです。めっちゃ暑いです。とにかく暑いです。
暑さが文章だと伝わりにくいので、3回、"暑い"と書きました。ちなみに、釜の温度は1400度です!
ガラスは、いろんな方法でカタチを作っていきます。吹くだけではないんですね。型を使った「型吹き」や
型を使わずに空中で吹いてカタチを作る「宙吹き」など、いろんな方法を駆使して作り上げていきます。
型を用いてカタチを整えたりします。サオと呼ばれる鉄のパイプを使い型の中で高温のガラスを回転させています。
この道47年の塚本さんです! 照れながらも、素敵な笑顔で撮影をさせてくださいました。ほぼ365日、
工場にいらっしゃるそうです。今年も、元日の午前中だけ工場にいなかったそうです...。
こちらは、内藤さん。女性の職人さんです。この道20年です。リングホルダーを作られていました。
工場に入ったばかりの20年前は、男性ばかりだったそうです。現在では、10人の女性職人さんがいらっしゃいます。
工場では、30人の職人さんが仕事をしています。一見、バラバラに動いているように見えたのですが、
2〜5人のチーム編成になっていて、また、各々に役割があり、テキパキと無駄な動きなく作業されていました。
カタチが整ったガラス製品は、このベルトコンベヤーに乗せて徐冷作業を行います。
約3時間かけて高温のガラスを冷やしていきます。
工場の1階では、熱の冷めたガラス製品を切断したり、洗浄したり、検品したりと最終の工程が行われています。
写真は、人気の富士山グラスを切断しているところです。厳密に言うと切断でなはなく傷をつけた部分に熱を加え
"割る"という作業です。
カタチが整ったガラス製品の口はまだ鋭利なため研磨して整えます。
研磨後も、ザラザラなのでグラスの口を約500度で焼いて、ツルツルにしています。
定規を用いて正確に仕上がっているかの検品作業をしています。
ガラス製品だけでなく、商品を梱包する箱もスガハラさんでは作っています。
当日は、お忙しいのにもかかわらず、
スガハラの職人さんたちは、笑顔で挨拶してくださり、撮影にも快く応じて頂き、
なおかつ、こちらの質問にも丁寧に回答して頂き、本当に感激しました!
そして、印象に残っているのは、女性の職人さんが多かったことです。
(あと、若手の男性も大勢いらっしゃいました)
一般的には、男性が多く、また、火を使うため過酷な作業環境なのに
30人中、女性が10人もいるなんてびっくりでした。
きっとそこには、
スガハラさんの職人をリスペクトする社風が
作り手のみなさんにも伝わっているのではないかと思いました。
スガハラさんでは、
キャリアに関係なく、職人さんたちが新商品の開発に取り組めるそうです。
そして、毎回、自分のアイデアを具現化するために、先輩の職人さんを頼ったりと
チームワークも育まれているそうです。
男女関係なく、キャリアも関係なく
作り手が中心となっているところは、とても魅力的でした。
展示会にお伺いした時も、
デザインされた商品(作品)を、職人さんが自ら説明されていたりして、
アツい職人さんのプライドを感じました。
品数も多く、毎年毎年、職人さんの新しい作品が登場する菅原工芸硝子から、目が離せないですね!
次回は、ケーナ編集長がガラス作りを体験した模様をお届けします。
■関連サイト
SGHR スガハラ