

松尾 たいこ (まつお たいこ)
アーチスト/イラストレーター
広島県生まれ。1995年、32歳で上京しセツ・モードセミナーに入学。1998年からフリーのイラストレーターに。第 16回ザ・チョイス年度賞鈴木成一賞受賞。これまで250冊以上の書籍装丁画を手がけたほか、雑誌,広告,ファッションブランドやミュージアムショップへの作品提供。2013年5月に初のエッセイ「東京おとな日和」を出すなど幅広い分野で活躍している。
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h:仕事を続けられる楽しく続けられる秘訣みたいなものってありますか?
松:そうですね~。楽しく続ける秘訣は、プライベートな時間をちゃんと持つことですかね。特に私は、美味しいものを食べたりとか、旅行が好きなので、そういう予定を早め早めに入れておくんですよ。で、そこは絶対にキャンセルしないんです。だから例えば、長めの旅行とかでも夫と行こうと思ったら、1年前から計画を立てて、チケットやホテルの手配をします。なので、来年2月に海外へ行く予定なんですけど、もう飛行機もホテルも予約をしています!(笑)h:おお。すごいですね!
松:普通です、これ(笑)。毎年そうなんです。フリーランスっていつ仕事が入ってくるかわからないですし、暇になったら行こう!とかって言う人がいっぱいいるんだけど、結局行かない人ばっかりなんですよね...。
h:今後はこれをやってみたいとか、こういう絵を描きたいとか、そういったことは考えられていますか?
松:長期的なことはあまり考えていないです。それよりも「とにかく、ずっと続けたい」ですよね。たぶん私がイラストレーターを始めたころに比べたら業界全体が厳しいと思うんですよ。雑誌も減っているし、電子書籍の動向も未知ですし、おまけに新人さんも育ちにくい環境で、ギャランティも据え置きかもしくは下がったりと...。だからこそ、まずは、続けるためにどうするかっていうのを、常に考えています。1ヵ所に依存しないで仕事したい!っていうのと、常に新しく何ができるか!っていうことですね。あとは、自分の価値を高めるようなことも同時に考えていければとも思っています。
h:確かにそうですよね。業界だけでなく、社会全体としても活躍する場が、日々変わったりしていますもんね。そういうことを不安に受け止める人もいますし、逆に色んな事できる!みたいな考えもあるし、その辺は、どのように考えていますか?
松:私の場合は、不安より、いろんなことができるのが楽しい!って考えるタイプです。今なんか、SNSとか使えば無料で何でもできるじゃないですか(笑)。だから、何でもやってみようよって思いますよね。例えば、まだやったことないですけど、インターネット上だけで展覧会をやるとか...。今後そういうことだってあるわけだから、不安に思うよりも、できることを探してやろうよっていうスタンスですね。いやー、超前向き(笑)! (一同、笑)
h:どんな状況でも、活躍される方は活躍されるし、それを逆手にとっていてる方もいらっしゃいますし...
松:そうなんですよ。だから、たぶんみんなと同じことやっていたら残れないんですよ。本当に天才的に絵がうまい人というかアーティスト的な人は、何もしなくてもずっとやっていけると思うんですけど、ほどほどに絵のうまい人は、山ほどいるので、そこはやっぱり考えなきゃなって思うんですよね。h:最後に読者へのメッセージをお願いいたします!
松:まず、何事においてもスタートは、人それぞれのタイミングなので、人と比べる必要はないということ。ただ、闇雲にスタートすればいいってものではないと思うので、それなりのリサーチとか準備は必要だということを忘れないでほしいです。そしてスタートしても、自分が目指したものが必ず本当に自分に合っているかっていうのは、また別の話だったりするので、あるところまでやったら、客観的に自分を見ることも大事かな~と思います。あとは、やりたいな!とか思うことは、口に出した方がいいです。私も口に出す事でいろんなご縁を頂いたりしたので...、これは実感しています。やっぱり、頭の中で考えていても、誰も気づかないんですよ。